2012年2月17日金曜日

現在(いま)あるのみ


ロンドン郊外、エガムの短期アパートのリビングルームにマンハッタンのグランドセントラル駅を撮ったモノクロの写真が飾られています。
4つの窓から光が差し込み、まるで時を永遠に止めたかのような神々しい雰囲気を漂わせている写真です。
これを見た瞬間、23歳の世の中のことを何もわからないまましがらみから逃れるような形で日本からニューヨークに出て来た、希望と不安で胸いっぱいの1993年の自分へとタイムトリップしてしまいます。
あれから20年近く経ってしまったけど、あの時の高揚感は決して忘れられません。
ニューヨークに住み始めた頃毎日のように通った、尽くせるだけの贅を尽くし創られた駅舎。世界中で最も好きな建築物の中の一つです。

さて、無事スウェーデンのビザがおりて、明日英国を去ることになりました。
(これスウェーデンに到着後アップしてます)

たかが2年半という短い間ではあったけど離れるとなるとこの国であったいろんな楽しい思い出や、やりきれなかったことの悔しい気持ちが沸いてきて、ちょっとセンチメンタルになりそうですが、この誰が撮ったかもわからない写真を見てたらどこかから力が沸いて来て、まるで若返ったような気分になるじゃありませんか。

この永遠の建造物の写真は
「それは頭の中にあるだけで、実は過去も未来もなく、自分はただ現在あるのみ。だからいつも新しい自分でいなければいけない。」
と説いてくれているようです。

(バーバラ先生の思い出、ってブログ書いた後に言うのもなんだけど・・w)

ロンドンでお世話になった友人各位、本当にありがとう♡
あなた達のお陰でまた成長しました。
マルメ(コペンハーゲン空港)までヒースローからたかが1時間強のフライト。
また気軽にお世話しにきてちょうだいね♡

グランドセントラルと言えば、このシーン。涙なくしては見れません。
是非見て下さい、Fisher King。


2012年2月12日日曜日

バーバラ先生との思い出

その昔、ニュージャージーに車で出張レッスンに行っていた頃の話。
Short Hillsというセレブエリアにほど近いところで個人の内科クリニックの医師、バーバラ先生に約一年間ピアノを教えていたことがある。
一軒家の一部を診療室にしているような、ごく小さい、でもとても清潔なクリニックだった。
バーバラ先生はお年のころ当時50代半ばぐらい。ものすごくグラマーでお色気ムンムン。女優のミッツィ・ゲイナー(古過ぎる)にそっくりで、そのテの趣味の殿方には(爆)にはたまらないであろう魅力を放った人だった。白衣の間から覗くオッパイの谷間がすごく大きかった。当時は独身でいろんなお金持ちとデートしていて、逐一その報告があった(爆)。でもはなっから結婚する気はないらしかった。
「男なんて、絶対に信用できないのよ。」が日頃の口癖だった。
あたしのことをすごく気に入ってくれて、乾燥肌に効くクスリをくれたり夕食時にはビーフシチューを作ってくれて、「ギャリーと食べてね」と持たせてくださった(書いてて泣きそう)。

ある日、先生の家の玄関のベルを鳴らしても誰も一向に出てこないから不思議に思った。絶対にレッスンの時間を忘れることなんてなかったし、レッスンは診療時間外に組まれていたからだ。
あたしは駐車場に戻り、車の中でしばらく待つことに。いつもは停められていないピカピカのレンジ・ローバーを横に見ながら。先生の車が家の前にあったから絶対にいるはずだと確信していた。
10分ほど待ってて、さて帰ろうかなと思っていた矢先にクリニックのほうの扉から白衣を着た先生と3人のなんだか普通の人とは違う光を放っている黒人が出て来た。

ホイットニー・ヒューストンと当時のご主人ボビー・ブラウン、それにボビーの妹さんだった。

先生は彼らのレンジローバーまで送りに来てとなりにいたあたしに気づき、ホイットニーに向かって
「あたしのピアノの先生よ。素晴らしい先生なのよ。」なんて心にもないこと言ってくれた。
ホイットニーが「Oh, someday I will need a piano lesson. Are you really good?」なんてエラい真剣な感じで言ってきた。ボビーは「Whassup ma, men. Yo.」みたいなこと言ってたと思う。あたしは彼らの気さくな感じに感動しながら一方でホイットニーの顔が長いこと、やたら老けて見えること、香水が良い匂いだったこと、でもなんだかちょっと尋常じゃない感が漂っていることが気になってた。
彼らを見送って、やたら興奮してるあたしにバーバラ先生が
「あぁ、本当に素晴らしい歌手だから絶対に‘変なこと’しないほうがいいわね。今日もお説教したわ。彼女あたしには頭上がらないのよ。」

バーバラ先生に「彼女の90年の横浜でのコンサート、最悪だったわ。全然歌う気なかったもん。そのことご本人に言いたかったわw」って言ったら「また言う機会はあるかもしれないわよ。ここで会うかもよ。」

その後、ほどなくしてニューヨークのレッスンでいっぱいいっぱいになってしまったあたしは、高いガソリン代とジョージワシントン橋の通行料を払っての出張レッスンをすべてやめてしまった。
先生が「オペラ一緒に見に行きましょうよ。」と何度か言ってくれていたんだけど、それっきりになってしまった。

その後ホイットニーをメディアで見るたびにバーバラ先生のことを思い出していた。
数年前彼女がドラッグの問題から抜け出したと聞いた時、バーバラ先生のところにはもう行かなくていいのかしら?なんだかそれは良い事だけどちょっと寂しいものだわ、と思ったものだ。
最近は本当に元気になった感じだったので、とても安心していた。

そんなホイットニーが突然死んでしまった。

バーバラ先生、どんなお気持ちでいらっしゃるかしら。
きっと納得のいかない複雑な気持ちでおられるに違いない。

合掌。ホイットニーの御霊よ安らかに。素晴らしい歌と時代をありがとう。

2012年2月11日土曜日

iPhoneography

冬の散歩道

引っ越しの荷物にカメラを入れてしまったので(ちゃんと保険賭けたってばーw)今手元にあろうことかiPhoneしかありません。
のため、またiPhoneographyにハマってしまいました♡
エガムに来てから撮ったものは全てiPhoneです。
皆様も是非♡(ってあたしが言うのもナンだけど・・・)
I can't believe it's not by a real camera! (だから自分で言うなって・・)
なんちゃってだけど露光が調節できるので、今も昔もずーっとCamera+っていうアプリがお気に入りです。
あたしなんてまだ3Gsだけど、最新の4sのカメラのクオリティ見る限りだとコンデジより負けずとも劣らず。
知り合いのカメラマンが「iPhoneがあればライカなんていらないよ。考えてみ。40年前もしiPhoneがあったらライカのン百倍の価値あったと思わないか?」って言うてたけど・・・すげーこじつけ(爆)。
だったらあんたのそのライカM9 (☜本体だけのお値段よ)くれよ、な。
(追記:今思ったんだけど、円高の今この値段って安いのかしら?)

アパートにあったポプリ


通勤電車にて、席の間から・・・ふふ♡

 
MonoPhixという白黒専用のアプリ♡今一番のお気に入り
 なんちゃって暗室みたいなことできます



2012年2月7日火曜日

皆様おなじみのStaines

ステインズ橋からテムズを望む

Egham(エガム)に引っ越して来て早くも1週間経った。
すっかりここに腰を落ち着かせてしまって、自分の順応度の良さにちょっとびっくりしています。
新しい街に引っ越してくると、二人でその街をくまなく歩き回りまるでワンコがしょ◯べんひっかけるみたいに自分たちのテリトリーがどこになるか確認するの。
東京やロンドンではそれに2ヶ月ぐらい要したけど、ここエガムでは2日で終りました。(普通の人は3時間で終ります)

Ω\ζ゜)ちーん

ちなみに一回テリトリーが決まってしまうとそれ以外のカフェやレストランにはたとえ近くてもなかなか行かないのってあたしだけ?

古いローバー♡

ハイストリートにあった意味不明の銅像(?)

エガムは散策し終わってテリトリーも決まったことなので(ホンマか?)、今日は隣町のStaines(ステインズ)まで徒歩で行ってきたわ。
片道約3キロの道のりです。丁度良いウォーキングの距離かと(あぁウォーキングシューズは今頃スウェーデン・・・)。
ところでこのステインズなんだけど、一見どこにでもある郊外の町なのに英国国民の間でははかなり有名。
映画BrunoやBoratのぶっとんだキャラクターでおなじみの国民的コメディアン、サーシャ・バロン・コーエンのキャラクターの一つ「Ali G」(アリ・ジー、白人のラッパー)の出身地という設定なのでした。英国人にStainesっていうと「Ali Gの!ぎゃはははは。」って言われちゃう度高し。(ちなみに素顔のサーシャはとてもハンサム☜クリック)
日本で「東村山に住んでる」って言うたら「志村けんの!?いっちょめいっちょめ、わぁぁおっ!」って30年前は必ずフリ付きで言われてたもんだわよ(あらあなたは言ってない?)。
東村山市と違い(志村さんは名誉市民だから)ステインズ市民はこれを快く思っていないらしく、なんと市議会で数日前に名前を「Staines-on-Thames(ステインズ・オン・テムズ)」に変更する案が通過したとか。Staines(シミって意味のstainと同じ発音)って名前は残すんやん(爆)。
オン・テムズとかアポン・タイン、アポン・エイヴォンとかつくといかにも高貴な感じする・・・の?シモノゲ・アポン・タマ・・・どうかしら?

静かな大学町エガムからとことこ来てみたら、まぁまぁ発展した町でびっくり。
Nando'sでランチして(☜内緒)Waitrose(スーパー)に行って、HMVでDVD買って、その後スタバでコーヒーしばくという、超ナウいアーバンライフしてしまいました。
 
そやけど、このイギリス。どの町に行ってもあるものみんな一緒。すべてハイストリート系のフランチャイズ。
それが本当につまらないわーっ。


諸行無常
テムズ沿いのスワンホテル
写真はすべてiPhone

2012年2月4日土曜日

居心地よろし♡

Royal Holloway

ロンドン郊外のEgham(エガム)の仮住まいに越して来て一週間が経ちました。
静寂というものが人間にとってこんなにもエッセンシャルなものなのかと再確認してます。
ロンドンに引っ越して来てからずっと騒音に自分を合わせてきたような生活だったので、この静かな環境は涙がでるほどありがたい♡
11時に寝て8時に起きるという♡超ぐっすりビューリースリープ。

おさーんも大学(Royal Holloway)で仮の同僚に囲まれて充実した一週間を過ごしたようで良かった、良かった。
スウェーデンにこれから引っ越すことが夢のように感じられるぐらいここに落ち着いてしまってます。

エガムの教会

ぐっすり眠れるベッド(ちょと怖いか?)
カメラを引っ越しの荷物に入れてしまい、iPhoneしかないのよぉぉ。
寂しぃぃ(涙)。

2012年1月25日水曜日

これからのことなど

旅費出すからこれ開けるのん手伝って欲しいわー!


スウェーデンからわざわざ引っ越し屋がトラック転がして来て大量の段ボール箱に荷物を詰めてくれた。
あ゛〜っ、またこれを自分たちだけでマルメで開けると思うと余裕で鬱になりそうだわ(爆)。

この荷物を梱包し終わったら、さぁいざスウェーデンへ!と鼻息荒くしていたのに、なんとスウェーデン政府からビザがまだ下りてない。
( ̄▽ ̄;)
ギャリーの研究所の手違いでビザの申請が遅れてしまったのでした。
んもうっ!!
さぁ、大変。
この家は出なきゃだわ住むところないわ、で一瞬あたまの中でカラスが飛んじゃうほど途方に暮れましたが、ギャリーの研究所の支部みたいなもんがロンドン大学ロイヤルホロウェイ校にあるというのでそこの教授用官舎にビザが下りるまでお世話になることになりました。あぁ、おっさん二人が寸でのところで家なき子になるところだったわ。
で、そのロイヤルホロウェイだけどそんな立派な名前なのにも関わらず、Egham(エガム)っていうロンドンのウォータルー駅から45分もかかる超郊外にあるっていうじゃないのっ!(ヒースローの西)
ぎゃぁぁぁぁぁぁっ!
まぁ、スカンジナビアの小都市マルメに住む前の練習ってことでええか・・・。
と、いうことで2月いっぱいはイギリスにいそうな、そんな素敵な予感さえする、行き当たりばったりのあたしの人生劇場へようこそ♡

2012年1月17日火曜日

さよなら騒音

本当にカッコよかった・・・のに

このアパートとさよならするまで残すところあと一週間になってしまった。
階上の子供の走る足音やドラムの音がうるさくて一時は気が狂うかと本気で思ったこのアパートだけど、いざ去るとなると本当に感慨深いものがあるわぁ。
やつらが二週間バケーションでいなかった時、静か過ぎて嬉しくてマジ泣きしちゃったもんなー。
いくら内装がよくてパッと見気にいっても、騒音のおかげでそれが台無しになってしまう、ということを教えてくれた貴重なアパートです。
ある程度静かな環境は本当に不可欠なんだなぁ、と身をもって経験させていただきました。
ロンドンでは本当に珍しいニューヨークスタイルのロフトアパートでしたが、皆さまには絶対にお薦めしませんっ!見た目はカッコいいんだけど天井が広い分上からの「ドンっ!」って音がハンパねーの。デッカい太鼓の幕の下に住んでいる感じ。耳栓してても体で感じてしまうその音たるや、電話してる日本の母にも聞こえちゃうぐらいなのよっ。
上の天井の厚さや防音設備を何度も確かめてから購入なり賃貸してくださいね。
ロンドンの不動産屋はだいたい大嘘つき(で大バカもの)だからっ!!
家探しの時に「ここは騒音の問題はありますか?」と聞いたらほぼ100パー不動産屋は「そういったことは聞いてないけれど、もし騒音が気になるならやめたほうがいい」ぐらいしか言わないはずよ。
え?「どうしてまぁちゃんはそんなアパートに住んじゃったの?」ですって?
なんと、あたしが入居した1日後に上のやつらが引っ越して来たのよっ!!
神も仏もあるもんかっ!
ちなみにこの前に住んだノッティングヒルの家(Mews House)では住んでる1年間、家の前が工事中。
とことん住む家にはついてなかったロンドンだった(涙)。大殺界のとき(まさに真っ最中だった)に引っ越すのは御法度ってほんとなの?ねーねーっ?

今までの人生12回違う家に住みましたが、これら二軒のロンドンでの住まいは後々まで酸っぱい感情と一緒に思い出すことだろうと思う。

さよならディナーに招いて下さった方にアイリスをプレゼントした