2011年1月26日水曜日

Black Swanでフラッシュバック



ダレン・アロノフスキー監督(Requiem for Dreamsなど)の映画Black Swanを夜10時からウェストフィールド(うちの目の前のモール)で観た。
観客を最初からぐいぐいと引き込んで行く監督のテクニックと美しいダンサー達、それとは全く対照的なアロノフスキー監督独特のグロテスクなセリフや映像、オードリー・ペプバーンを彷彿とさせる美しいナタリー・ポートマンが狂気に陥る演技も秀逸だったように思う。
映画は絶対的にお薦めいたしますが繊細な方は寝る前には見ないほうが良いかも。

物語への言及は避けるが、母親(バーバラ・ハーシー)が自分のプロフェッションであるバレエを娘のニーナ(ポートマンの役)を出産する為に諦めなくてはならなかったため、そんな娘のバレエを支援すると同時にまた嫉妬もしている心情が描かれてるかなり主要な部分がある。バーバラ・ハーシーのグロテスクな演技が素晴らしい。

そこであることを苦々しく思い出しちゃった。

ピアノをひとに教えさせていただいて10年以上が経つけど、その中でいろいろなことを経験した。他人と密に接する機会が多くなったことで普段は見ることのない他のご家庭の親子関係を知ることができたのが一番の経験かもしれない。
子供を持ってないので親子の関係を自分の両親との間柄を参考にすることしかできず、自分の親との経験の違いに戸惑ったことも少なくない。あたしゃこんなふうになっちゃったんですけど(☜でへっ♡)あたしら親子ってかなりまともだったんじゃないか、と思わないでもない。
いろんな親子に接している間に、母と娘の関係における「愛憎」のようなものの存在を初めて知ったからだ。(母と息子の関係にはほとんど・・てか全く見られないのに)
母娘の関係がにっちもさっちもいかなくなっちゃってる人達があたしが教えたなかでも驚くほど多い(日本人に限らず)
「んもうっ、母さんったらぁ。」なんていう口喧嘩程度の問題ではない人達。
生徒のお母さん達の中には、もしかしてこの母親は愛が余って、自分自身と娘との境目がわからなくなり、最後には娘を自分とを混同してしまい、自分の分身である娘にやたら当たり散らしている人も少なからずいた。
その中の一人の母親が「ユリ(仮名)みたいなピアノの練習しない子はまぁちゃん先生も嫌いだって。あんたみたいになにやってもトロい子なんて誰も好きじゃないわ。(であたしに向かって)こういうところホント旦那の父親にそっくりなんです。」といきなりユリちゃんが弾いてるときに吐き捨てるように言ったの、ビックリした。
「いえ、あたしはユリちゃん好きですけど。それにお母様、そうやって勝手に私の代弁しないでください。」と娘の前で叱責したことがあった(このパターン多い)。
そしたら、なんと、恥じらいもなくその母親がくずれるように泣いた。「誰もあたしを判ってくれない。娘すらも。」ってやつだ。(小さい娘や息子の前で泣く母親最近流行ってるの?多過ぎるんだよ。ばーか。)
でもユリちゃんをフォローしたつもりのあたしだったけど、その時のユリちゃんの顔がモジリアニの描く女みたいに無表情だったことのほうにビックリしちゃった。泣いている母親なんてまるで見えないようなシラけたうつろな眼。
あたしには到底判らないドロドロな愛憎がマグマのように渦巻いてると思ってあれ以上深く関わることに激しい抵抗感すら感じた(正直ごめそ)。

ブラック・スワンのバーバラ・ハーシーを観たときにフラッシュバックのように目の前にユリちゃん親子(他数名)が黒鳥の如く戻ってきて、それのほうが怖かったの・・・かも。

旦那ほったらかしにしてまで子供に母親の全エネルギーや期待をかけて有名音大行けるように育てても、いざ‘将来’ってのになってみたら「あら、あれだけやったのに結局その程度。二十歳すぎればタダのなんとか」的なピアニストが多いのよぉ、奥様。
あたしみたいに同級生のケツ(男子のね・・・今考えるとかなり不可解・・)触っててもなんちゃって音大出れるんだから、音大入るっていうことだけが最終目的だったら、そっち(て、どっちよ)のほうがいいじゃんっ。(ちなみに音大にエエケツ男子皆無・・・アメリカもしかり☜生活情報)
修学旅行とかクラブ活動とか「甘酸っぱいこと」とか子供や思春期のときにしかできないアクティビティを犠牲にしなさんなよ、って言いたいの。
芸術なんて叩き込んだら成就するというナマ易しいものではないのだよ、母親達・・・。(あ、ちなみにピアノの練習は必要ですよ・・・)
☝『おめーが言うな』ってツッコミMost Welcome。☝

あぁ、怖いわ・・・ここまであたしに考えさせるブラック・スワンってタダもんじゃないわよ。ダレン・・・愛。

1 件のコメント:

あやん。 さんのコメント...

めっちゃ面白そう!絶対観る!
この監督、わてのここ最近観たベスト映画の中での、「グラントリノ」と二分する、レスラーの人やないの!絶対観やんと。
日本はまだやなあ。来月末ぬーよーく行くから観れるかな。