2014年7月21日月曜日

理想的な送られ方 グラーツ

ガルダ湖から車で7時間。
オーストリアのグラーツに到着しました。
ゲオルグが150キロぐらいですっとばしたのに結構時間がかかったわよぉ。
それにしてもあんまり知らない人のすっとばす車に乗るのはちょっと怖かった ( ̄▽ ̄;)



閑話休題。

一ヶ月前日本に帰った時に母やら周りの方達から他人さまの死にまつわる暗い話を聞かされて正直本当に滅入っていたあたし。
今回もグラーツに行けるというのでテオの誘いに二つ返事でオッケーしたものの、その主旨は「おばあちゃんの納骨式」だという事実に改めて気づき、うろたえる。
その往年の大女優みたいなおばあちゃん(☜クリック)にはあたしも一度お目にかかったことがあって、非常に優しくしてくださったこと、寒空を手を組んでグラーツを歩いたことなどふつふつと思い出し、その方がもういないと思うと急にダークな気分になってしまった。

火葬場からお骨をもらってきて、それをステラ(テオのママ)の高校の時からの友人のアーティストが作った骨壺に納めた。
(欧州ではご遺体を火葬場に持って行って骨も集めてくれる。そして後日受け取りに行くところが多い。)
それは手作りの暖かい感じで、その骨壺の周りにテオが日本で買ってきた帯紐を結んであげると、小洒落たアート作品みたいになった。
アートなんてお骨に対して不謹慎かもしれないけど・・・。

その壷を持ってお墓に行く。
おばあちゃんの旦那さんはお医者さんだったそうで、ある時期はグラーツの市議会議員だったこともあったらしく、さすがそのお墓は歴代の名士が並ぶフロントローにあった。
すでに生前のおばあちゃんと極親しかった人達が10人待っていて、お墓の蓋が開けられてた。
( ̄▽ ̄;)
中を覗くと、結構広くて深い玄室(?)にはまるで映画に出てくるみたいな古い半分朽ちた棺が2つ並べられていてかなりドン引く。

神父(なんと女性の方だった!しかもこの日がお葬式の初仕事。こういう式事だけ執り行う人らしい)さんのお祈りの間、静かに泣いてらっしゃるかたもいた。
そしてテオが詩を朗読。子供のころにおばあちゃんと言葉遊びをしたその単語をランダムに並べて作られた詩で、それがみなさんの笑いと感動を誘う。
最後にみんなが持っていた黄色い風船を空に放った。
遠ざかっていく風船に向かって笑顔で手を振りながら
「アウフヴィーダーゼーン!!!」。また会いましょう!!!!

遠くへ去って行く風船にいつまでも手を振って



・・・完璧かつ美しいセレモニーだった。
魂は召された・・・とその場の皆が直感したはずである。

ところでなぜ黄色い風船かというと、それにはとっても素敵な理由があって
ステラ曰く「テオの父親が死んだ時は空に大きな虹が出たの。あの虹を渡ってったんだと思った。あたしの父親の時は外で鳥が鳴いてた。だから鳥に乗って向こうに行ったと思った。でも母が死んだ時は何にもそういうシンボルがなくて腹立たしかったの。やっとの思いで母の身辺整理をやり終えた後、ベランダを見たら黄色い風船がどこからともなく飛んで来て植木に止ったのよ。もうビックリ。母が風船になってお礼を言いに来たと思った。」
らしい。

式は20分ほどで、その後みんなで街郊外のオシャレなレストランへ。
Möetのシャンパンを高らかに開けて乾杯した。

そりゃおばあちゃんは89歳で長生きしたほうかもしれない。
だからこうやって皆が笑って見送ってくれたのかもしれない。
でもあたしはいつ死のうが(そこそこ長生きはしたいのよw)こうやって送ってもらいたいなー、って思った(シャンペンはいらんけど・・・高いからw)。
亡くなった後でその人の送ってきた人生を笑顔でお祝いするのって、究極の理想。
別に来たくない人まで来ていただかなきゃいけないようなお葬式はいやだわーっ。

お葬式はその人の人生の計。
なるようにしかならない、とも云う。

3 件のコメント:

Yukari Robertson さんのコメント...

イイ、イイとってもイイネ。晴れやかに亡くなった方を見送れて感動。お葬式や納骨式なんて考えたくないと思っていたけど・・考えないと行けないお年頃ですね−。

株の投資 さんのコメント...

とても魅力的な記事でした。
また遊びに来ます!!

まぁちゃん さんのコメント...

Yukari> まだ考えんでええし、考えんでもお宅のお嬢様たちがしっかりしてるから100年生きても大丈夫♡